日本司法書士会連合会

Case2 親族のいない『高齢者の財産管理』について知りたい

私の経営する介護施設では親族のいない高齢者の方がたくさんいます。
そのような方の預金通帳や印鑑を私どもの代わりに預かってくれる人を探しています。

多額の預貯金をお持ちの方もいると思います。それらをすべて介護施設で管理するのは危険です。「成年後見制度」を利用してはいかがでしょうか?

「成年後見制度」ですか? 聞いたことはありますが、詳しく教えてください。

介護施設の入居者で判断能力が低下していると思われる方については、主治医に成年後見用の診断書の発行を依頼することから始まります。その診断書に記載された判断能力に応じて、成年後見人・保佐人・補助人を選任してもらうよう裁判所に申立てをすることになります。

私が裁判所に申立をするのですか?

いいえ。申立ができる人は決まっていて、親族がいる場合はその親族から申立をしてもらうことになります。今回のように親族がいない場合は、ご本人がお住まいの市町村長から申立をしてもらうことになります。

申立は何とかなりそうですが、成年後見人は私が探すのでしょうか?

裁判所が探してくれます。 裁判所は、司法書士や弁護士などの中からふさわしい人を選任します。

入居者の親族の方に成年後見人をお願いする場合、注意することはありますか?

少なくとも年に1回は裁判所へ報告する義務もありますし、人のお金を管理するので、普段から家計簿をつけているなど几帳面な方が向いています。

やはり大変そうなので、司法書士の方にお願いするほうがよさそうですね。

ぜひ、司法書士にご相談ください。

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