成年年齢引下げ
起業について
2022年4月で18歳になった高校生のAさんは、高校在学中に、株式会社を設立したいと思っています。
株式会社を設立するにはどのようなことに気を付けなければいけないですか。
会社を設立した場合、年齢に関係なく様々な義務を負います。
たとえば、会社設立後も登記事項に変更があった際の登記申請義務や関係省庁への届出、税務署への申告義務、従業員を雇った場合の労働基準法の順守、労災保険への加入手続きなどが挙げられます。
また、会社の役員になると、会社で行った行為につき、個人として多額の損害賠償責任を負う場合があります。
法務局HP [会社の登記手続きについて]
日本司法書士会連合会HP [会社に関する登記を含む手続きについて]
国税庁HP [内国普通法人等の設立の届出]
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/annai/1554_2.htm
国税庁HP [法人の方 申告・届出等の手続き等について]
日本税理士連合会HP [税金等に関することについて]
株式会社を設立する際にはどのような手続きが必要ですか。
設立しようする会社の規模などによって、手続きも異なってきますが、共通している事項として、最終的に法務局で設立登記をすることによって、株式会社を設立します。
株式会社を設立する際にどのようなことを決めなければいけないですか。
商号(名前)・本店(会社の場所)・目的(事業内容)・資本金の額(開業資金)・役員(経営陣)・事業年度(会社の売り上げ等の計算を行う一定の期間)などを決定する必要があります。
その後、公証人役場で定款の認証手続きを行った後に、一定の事項を登記する必要があります。
当連合会のHP内でも会社設立の手続きについてご紹介しておりますので、参考にしてください。
参照:「当連合会HP-こんなときは司法書士-会社-『新しく会社を設立したい』」
https://www.shiho-shoshi.or.jp/consulting/corporation/case_corporation01/
有名なB会社の商号(名前)と同じ商号(名前)を登記したいのですが、会社の商号(名前)は自由に選んで良いのですか。
商号(名前)は基本的に自由に選択することができますが注意が必要です。
たとえば、本店の所在場所が他の会社と同じで、すでに他の会社で登記されている商号(名前)と同じ商号(名前)を使って、登記することができません。また、他の会社と誤認されるおそれのあるような商号等を使用した場合、裁判を起こされて(侵害の予防又は停止)、及び損害賠償を請求される可能性があります。法律で使用を制限、禁止されている商号(名前)もあるため、会社の商号(名前)を決める際には、安易に決めずに慎重に検討することが必要です。
自宅を会社の本店とすることに家族は反対しており、事務所を賃貸で契約するのも初期費用が必要になるので、コワーキングスペースなどの共有スペースを会社の本店にしたいのですが、会社の本店はどこでもいいのですか。
会社の本店の所在地については、定款に最小行政区画である市町村(東京都は区)を表示すれば足ります。また、実際に業務を行う本店の所在場所(例:○○市○○町○丁目○番○号)については、コワーキングスペースなどの共有スペースに置くことはできないと禁止はしていません。ただし、会社の業務を行っていく中で、各種許認可の取得が必要になった場合に、事業所としての独立性の有無を判断される場合があります。コワーキングスペースなどの共有スペースを会社の本店にするよりは、独立性のある場所を本店の所在場所にすることをお勧めします。
- 日本司法書士会連合会の取り組み