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会長声明集

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2006年(平成18年)10月27日

「貸金業法等改正の概要」に関する会長声明

日本司法書士会連合会

会長 中村 邦夫

 日本司法書会連合会は、平成18年10月25日付自由民主党「貸金業法等改正の概要」を高く評価するとともに、私たち司法書士に課せられた職責を強く自覚し、多重債務問題解決のために、これまで以上に積極的な取り組みをしていくことをここに宣言する。

 

1.「貸金業法等改正の概要」について
 まずもって、今般取り纏められた自由民主党による「貸金業法等改正の概要」に関しては、平成18年9月19日付「貸金業法の抜本改正の骨子」の内容を大きく修正した下記の2点について高く評価したい。

 

(1) 利息制限法の金額刻み区分を引き上げるという変更を撤回したこと。
(2) 年25.5%の特例金利を認める短期小口貸付に対する措置を撤回したこと。

 また、その他の「貸金業の適正化」「過剰貸付の抑制」「ヤミ金融対策の強化」「多重債務者問題に対する政府を挙げた取り組み」などについても、「消費者保護」の視点からなされた改正案と考えられ、その方向性については強い支持を表明するものである。より実効性の高いものとなることを期待したい。

 

2.残された課題と私たちの決意
 一方、今般の貸金業法等改正は、「借り手の保護を大前提に、深刻化している多重債務問題を抜本的に解決するために有効と考えられるあらゆる施策を実施する」というものであり、法改正後においても、さらに、あらゆる視点から多重債務問題の根本的解決に向け充実した制度構築を目指す必要があることは言うまでもない。
 私たち、司法書士は、求められるカウンセリング機能を果たすべく多重債務問題の根本的な解決のために、これまで以上に積極的な取り組みをしていくことをここに宣言するものである。