法教育
「法教育」は、一般市民の誰もが身につけておくべき基礎的な法的リテラシー(※1)を養成する教育です。大学の法学部などで法律専門家を養成するために具体的な法律知識を学ぶ「法学教育」とは目的が異なります。
「法教育」は、法的な疑問・被害を感じたときに、調べ、相談し、法律や司法制度を使うことができる「ちから」を育てます。
全国の司法書士会及び日本司法書士会連合会が活動主体となって、こうした「法教育」を積極的に推進しています。
また、小学生及び保護者を対象とした「親子法律教室」などのイベントも実施しています。
(※1)法的リテラシーとは、法の概念、法形成過程、司法制度などに関する基礎的知識や技能などの資質を身につけて、これを主体的に活用していく能力のことをいいます。
これらに限らず、子どもの頃から司法の仕組みや重要さを学び、自身で考え、ルール作りに参加できる能力を養う教育のすべてを含みます。最近ではSNSなどインターネットでのトラブルについての予防・対策についての授業も増加しています。
法教育実施の主な場所
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企業・大学
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高校・専門学校
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小・中学校
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児童養護施設
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図書館・公民館
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子ども食堂
法教育教材の制作
司法書士会及び日本司法書士会連合会では、法的な思考を育むことを目的とした法教育教材を独自に制作しました。これらの教材は、「親子法律教室」等で使用されています。
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「解釈のちから」
(福岡県司法書士会)
対象年齢:小学校4年生以上 -
「相談のちから」
(日本司法書士会連合会)
対象年齢:小学校5年生以上 -
「提案のちから」
Ⅰ提案空間創造編(日本司法書士会連合会)
対象年齢:小学校5年生以上 -
「提案のちから」
Ⅱ提案王決定戦編(日本司法書士会連合会)
対象年齢:中学生以上
参考資料
司法書士を講師として派遣した学校数の推移
その他には小学校や講演、地方公民館など含みます。
講師派遣校数の推移
共に日本司法書士会連合会調べ
「法教育としての消費者教育に関する研究
-社会科(公民科)・家庭科の教材・授業案開発に向けて-」研究報告書
日本司法書士会連合会、近畿司法書士会連合会及び国立大学法人大阪教育大学は、平成22年度から3年間の期間を定め、法教育・消費者教育に関する研究事業を行いました。この研究では、中等教育における法教育・消費者教育の実態の調査・分析、授業方法の検討等を行ってきましたが、このたび、その成果を報告書としてまとめました。教育関係者の方々の研究・実践にご活用ください。
「法教育としての消費者教育に関する研究-社会科(公民科)・家庭科の教材・授業案開発に向けて-」研究報告書
[関係リンク]
- 日本司法書士会連合会の取り組み